ホテルを予約するときやチェックイン時に「デポジットが必要です」と案内されると、「宿泊料金とは別にお金を取られるの?」「いくら必要?」「返金はいつ?」と戸惑うことがあります。
ホテルのデポジットとは、宿泊中に発生する追加料金などの支払いを保証するための預かり金や、クレジットカードを使った保証の仕組みです。デポジット自体が、必ず追加で負担する宿泊料金になるわけではありません。
ただし、国内ホテルでもデポジットの有無、金額、現金・クレジットカードの扱い、返金方法は施設によって異なります。宿泊料金を事前決済していても、チェックイン時にカードの提示や登録を求められる場合があります。
この記事で分かること
- ホテルのデポジットの意味と必要な理由
- 国内ホテルで必要になる金額や支払い方法
- クレジットカードやデビットカード利用時の注意点
- デポジットの返金時期と返ってこないときの確認方法
ホテルのデポジットとは?意味と仕組み

まずは、ホテルのデポジットが何のためにあるのか、宿泊料金との違い、国内ホテルではどのように扱われているのかを確認していきます。
デポジットは追加料金ではない
ホテルのデポジットは、一般的に保証金や一時預かり金という意味で使われます。
JTBでは、ホテルのデポジットについて、チェックイン時に一定額の現金またはクレジットカードの提示を求める一時預かり金で、ホテル内で発生する個人的な費用などの保証として利用されるものと案内しています。(参照:JTB公式FAQ)
デポジット自体は、宿泊料金に上乗せされて必ず消費される追加料金ではありません。
追加料金がなければ、現金で預けた残額が返金されたり、クレジットカードを使った保証の処理が解除されたりします。
一方、レストランやルームサービスなどを利用した場合は、デポジットから利用料金を精算するホテルもあります。
「デポジットを求められた=宿泊料金が高くなった」と判断するのではなく、何のための保証で、どのような方法で処理されるのかを確認しましょう。
ホテルがデポジットを求める理由
ホテルがデポジットを求める主な理由は、滞在中に発生する料金などの支払いを保証するためです。
たとえば、宿泊料金とは別に次のような費用が発生することがあります。
- ホテル内のレストランやバーの利用料金
- ルームサービスの料金
- 駐車場料金
- その他の館内有料サービス
ホテルによっては、客室備品の破損や紛失などに備えて、クレジットカード情報の登録を求める場合もあります。
THE LIVELY福岡博多では、有料サービスを利用しない場合でも、客室備品の破損・紛失などに備えて宿泊代表者のクレジットカード登録を求めると案内しています。(参照:THE LIVELY福岡博多公式FAQ)
デポジットの目的や対象となる費用はホテルごとに異なります。予約時やチェックイン時に案内された条件を確認してください。
国内ホテルでも必要な場合がある
デポジットは海外ホテルでよく使われる言葉ですが、日本国内のホテルでも求められる場合があります。
楽天トラベルの国内宿泊に関する案内でも、施設によってはチェックイン時に予約料金を超えるデポジットを求める場合があり、追加サービスを利用しなかった場合は差額が返金されることがあると説明されています。(参照:楽天トラベル公式ヘルプ)
一方、国内ホテルすべてで必要なわけではありません。
ファーイーストビレッジホテル大阪本町では、デポジットの支払いは不要としながら、チェックイン時にクレジットカード情報の提供を求める場合があると案内しています。(参照:ファーイーストビレッジホテル大阪本町公式サイト)
国内ホテルでも「必ず必要」「必ず不要」と一律には判断できません。自分が宿泊するホテルの公式サイト、予約確認画面、FAQなどで確認することが大切です。
宿泊前に確認しておきたい4項目
- デポジットが必要か
- いくら必要か、またはどのように金額が決まるか
- 現金・クレジットカードのどちらを使うか
- 現金の返金やカード処理の解除はどのように行われるか
デポジットはいくら必要?

ホテルのデポジットに、全国共通の金額や相場はありません。
金額を定めているホテルもあれば、宿泊料金、予約時期、支払い方法、高額利用の予定などによって扱いが変わるホテルもあります。
| ホテル公式情報の例 | デポジット・保証の扱い |
|---|---|
| ザ・キャピトルホテル 東急 | 現金払いの場合、宿泊料金の150%をチェックイン時に前受金として預かる案内 |
| 名古屋 東急ホテル | 宿泊日当日から前々日の予約や、高額の利用が予定される場合に到着時のデポジットを依頼 |
| ホテルメトロポリタン仙台イースト | 現金では一定金額を預かる場合があり、クレジットカードでも承認を取る場合あり |
| THE LIVELY 大阪本町 | 原則として保証金不要だがカード登録を依頼し、カードがない場合は現金デポジットを預かる場合あり |
| ファーイーストビレッジホテル大阪本町 | デポジット支払いは不要だが、カード情報の提供を求める場合あり |
このように国内ホテルでも運用には大きな差があります。
「デポジットは宿泊料金の○%」「○円程度が相場」と全国共通の基準として考えない方が安全です。
ホテルごとの条件は変更される場合があります。宿泊する際は、上の例をそのまま自分の予約へ当てはめず、予約したホテルの最新情報を確認してください。
現金とクレジットカードの違い

ホテルのデポジットは、現金とクレジットカードで処理方法が異なることがあります。
| 方法 | 主な処理 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 現金 | ホテル指定額を預け、精算後に残額を返金 | 預ける金額と返金方法 |
| クレジットカード | カードの提示、承認、一定額の利用可否確認など | どのような処理が行われるか |
| カード情報の登録 | 追加利用や破損などに備えてカード情報を登録 | 金額の確保や請求が発生するか |
ホテルメトロポリタン仙台イーストでは、現金の場合に一定金額を預かる場合があり、クレジットカードの場合にも承認を取ることがあると案内しています。(参照:ホテルメトロポリタン仙台イースト公式FAQ)
現地で宿泊料金を支払う方法や、現地決済と現金払いの違いを詳しく確認したい場合は、ホテルの現金払いはできる?現地決済・現地払いの違いと確認方法も参考にしてください。
ホテルのデポジットの支払いと返金
デポジットで特に分かりにくいのが、クレジットカードの処理や返金時期です。ここでは、事前決済済みの場合やデビットカード、二重請求に見えるケースも含めて整理します。
クレジットカードは利用枠を確保する場合がある
クレジットカードを使ったデポジットでは、実際の宿泊料金をすぐに最終確定するのではなく、カードが利用できるかを確認したり、一定額について一時的な承認や仮チャージを行ったりする場合があります。
こうしたカードの有効性や利用可否を確認する処理は、オーソリゼーションやプリオーソライゼーションなどと呼ばれることがあります。
ホテルメトロポリタン仙台イーストでも、クレジットカードについて承認を取る場合があると案内しています。(参照:ホテルメトロポリタン仙台イースト公式FAQ)
JCBも、ホテルなどのデポジットではカード情報を控える場合や、カードの有効性を確かめるために一定額を仮チャージする方法があると説明しています。(参照:JCB公式サイト)
カードの利用可能額が一時的に減っていても、同じ金額が最終的な追加料金として確定したとは限りません。
カード会社やホテルの処理方法によって明細への表示は異なります。不明な金額が表示された場合は、ホテルの精算明細とカード明細を照らし合わせて確認しましょう。
デポジットはいつ返金される?

デポジットがいつ戻るかは、現金とカードで異なり、ホテルやカード会社によっても変わります。
現金の場合は、チェックアウト時などに館内利用分を精算し、残額を返金する運用があります。JTBもデポジットについて、チェックアウト時に精算すると案内しています。(参照:JTB公式FAQ)
クレジットカードでは、ホテル側の取消・返金処理からカード会社側の明細へ反映されるまで時間がかかる場合があります。JCBも、クレジットカードによるデポジットはホテル側のキャンセル処理後、返金まで数日を要する場合があると説明しています。(参照:JCB公式サイト)
「ホテルのデポジットは必ず○日で返金される」という全国共通の期限はありません。ホテル側の処理状況とカード会社側への反映状況を分けて確認してください。
予定より長く返金やカード処理の解除が確認できない場合は、まずホテルへ処理状況を確認しましょう。ホテル側で手続き済みであれば、利用したカード会社へ問い合わせると状況を整理しやすくなります。
事前決済済みでも必要な場合がある
宿泊料金を予約時に支払い済みでも、チェックイン時にデポジットやクレジットカード登録を求められる場合があります。
理由は、予約時に支払った宿泊料金と、滞在中に発生する追加料金などの保証は別に扱われる場合があるからです。
THE LIVELY 大阪本町では、予約サイトでクレジットカードによる支払いを済ませている場合でも、セキュリティ上、予約サイトからカード情報を引き継げないため、チェックイン時に改めてクレジットカード登録を求めると案内しています。(参照:THE LIVELY 大阪本町公式FAQ)
そのため、「宿泊代を払ったのにカードを求められた=二重払い」とは限りません。
チェックイン時には、カード提示の目的が宿泊料金の決済なのか、デポジットなどの保証なのかを確認すると分かりやすくなります。
デビットカード利用時の注意点
デビットカードを使う場合は、口座残高への影響にも注意してください。
クレジットカードとは異なり、ホテルのデポジットやカードの有効性確認によって、口座から実際に金額が引き落とされる場合があります。
三井住友カードでは、同社のデビットカードでホテルやレンタカーのデポジットを利用した場合、利用代金の支払い後、原則25日以内に返金すると案内しています。これは三井住友カードのデビットカードに関する条件であり、すべてのカードに共通する期間ではありません。(参照:三井住友カード公式FAQ)
SMBC信託銀行のGLOBAL PASSでも、国内ホテルのチェックイン時にカードの有効性や限度額を確認することで、宿泊費やデポジットとは別の引き落としが発生する場合があると案内しています。また、デポジットとして引き落とされた金額は、口座へ返金されるまで利用できません。(参照:SMBC信託銀行公式サイト)
デビットカードしか持っていない場合は、宿泊するホテルが保証用として利用できるか、どのように引き落とされるかを事前に確認しておくと安心です。
二重請求に見えるときの確認方法

カード明細で、宿泊代とは別に似た金額が表示されると、「二重請求されたのでは」と心配になることがあります。
デポジットによるカード確認や一時的な引き落としと、最終的な宿泊料金の決済が同じ時期に表示されると、二重に請求されたように見える場合があります。
ただし、二重に表示されているからといって、必ずデポジット処理だと決めつけないことも大切です。
次の順番で確認すると状況を整理しやすくなります。
- ホテルでもらった領収書や精算明細を確認する
- 予約サイトで事前に決済した金額を確認する
- カード明細が確定前か確定後かを確認する
- ホテルへデポジットの返金や解除処理が済んでいるか確認する
- 必要に応じてカード会社へ反映状況を確認する
ホテル側ですでに処理を終えていても、カード会社側への反映に時間がかかる場合があります。
一方、身に覚えのない請求やホテル側でも説明できない請求が残っている場合は、放置せずカード会社へ確認してください。
デポジットが返金されないときはどうする?
まず、ホテルへ「デポジットの精算やカード処理の解除が完了しているか」を確認します。
ホテル側で処理済みの場合は、利用したクレジットカードまたはデビットカード会社へ、明細への反映時期や保留中の取引について問い合わせましょう。
問い合わせる際は、宿泊日、ホテル名、デポジット額、ホテルの精算明細、カード明細などを手元に用意しておくと確認しやすくなります。
クレジットカードがなくても宿泊できる?
対応はホテルによって異なります。
現金デポジットを預かるホテルもあれば、保証のためクレジットカードを求めるホテルもあります。
THE LIVELY 大阪本町では、原則として保証金不要としつつカード登録を依頼し、カードを持っていない場合には現金でデポジットを預かる場合があると案内しています。(参照:THE LIVELY 大阪本町公式FAQ)
クレジットカードなしで宿泊したい場合は、予約前にホテルの支払い条件を確認してください。現金払い・現地決済については、ホテルの現金払いはできる?現地決済・現地払いの違いと確認方法で詳しく解説しています。
デポジットと予約時の申込金は同じ?
必ずしも同じものではありません。
観光庁のモデル宿泊約款には、宿泊契約が成立した際に、ホテルが定める申込金を指定日までに支払う仕組みが定められています。申込金は最終的に宿泊料金などへ充当され、残額がある場合は料金精算時に返還する内容です。(参照:観光庁「モデル宿泊約款」)
一方、この記事で扱うデポジットは、主に宿泊時の追加利用などに備える保証として案内されるものです。
ホテルによって採用する約款や用語、運用は異なるため、「デポジット」「前受金」「申込金」などの名称だけで判断せず、何のための金額なのかを予約条件やホテルの案内で確認してください。
これからホテルを予約する場合
デポジットだけでなく、事前決済・現地決済、キャンセル条件なども予約サイトやプランによって異なります。条件を比較したい場合は、ホテル予約サイトおすすめ比較|国内で安いサイトの選び方と安全な予約のポイントも参考にしてください。
ホテルのデポジットとは?まとめ
- ホテルのデポジットは宿泊中の支払いなどを保証するための預かり金や保証の仕組み
- デポジット自体は必ず消費される追加料金ではない
- 日本国内のホテルでもデポジットを求められる場合がある
- すべての国内ホテルでデポジットが必要なわけではない
- デポジットの金額に全国共通の相場はない
- 現金を預ける方法とカードを使った保証方法がある
- クレジットカードでは利用可否確認や一時的な承認が行われる場合がある
- カード情報の登録だけを求めるホテルもある
- 事前決済済みでも保証のためカード提示を求められる場合がある
- 現金では精算後に残額が返金される場合がある
- カードはホテル側の処理後も明細への反映に時間がかかる場合がある
- デビットカードでは口座から実際に引き落とされる場合がある
- 二重請求に見える場合はホテルの精算明細とカード明細を確認する
- 返金や解除が確認できない場合はホテルとカード会社へ順番に確認する
- 宿泊前にホテル公式サイトや予約条件でデポジットの有無と方法を確認する

