犬や猫を連れてバスに乗りたいとき、「ペットも一緒に乗れる?」「高速バスや夜行バスでも大丈夫?」と気になりますよね。
犬や猫などのペットは、運行会社が定める条件を満たせばバスに乗せられる場合があります。 路線バスだけでなく、一部の高速バスでも持ち込みが認められています。ただし、夜行バスでは禁止している会社が複数あり、同じ会社でも路線や便によって対応が異なります。
犬を抱っこするだけでは乗れない場合があり、猫も含めて専用のケージやキャリーバッグが必要になることも。バス会社の公式情報をもとに、持ち込み条件や乗車前の確認方法を整理しました。
この記事で分かること
- 犬や猫を連れて乗れる路線バス・高速バス・夜行バスの違い
- ペットの持ち込みを認めるバス会社と乗車条件
- ケージ・キャリーバッグ・ペットカートの利用ルール
- 追加料金・事前予約・車内での注意点と確認方法
バスに犬・猫などのペットは乗れる?

最初に確認したいのは、利用予定のバスがペット同伴に対応しているかどうかです。路線バス・高速バス・夜行バスの違いと、主な運行会社の取扱いを見ていきましょう。
路線バスは犬・猫と乗れる?
一般の路線バスでは、犬や猫などの小動物を条件付きで持ち込める会社があります。 ただし、リードを付けたり抱っこしたりするだけでは乗れない場合があり、専用ケースへの収納が基本となります。
例えば、東京都交通局の都営バスでは、愛玩用の小動物を顔や足が露出しない完全なケースに入れた場合に限り、持ち込みを認めています。ケースの大きさが手回り品の規定内であることなども必要です。(参照:東京都交通局公式サイト)
東急バスでも、小型犬や猫などを完全なケースに収納すれば乗車できます。ただし、手回り品は総重量10kg以内、総容積0.027立方メートル以内、長さ1m以内という制限があります。(参照:東急バス公式サイト)
大阪シティバスでは、小型犬・猫・ウサギ・ハムスターなど、ひざの上で十分抱ける程度のペットを、ふたができるかごやキャリーバッグに入れた場合に乗車可能としています。(参照:大阪シティバス公式サイト)
路線バスに犬や猫を乗せるときの基本条件
- 運行会社がペットの持ち込みを認めている
- 指定されたケースにペットを収納している
- ケースのサイズ・重量・形状が規定内である
- 鳴き声やにおいなどで周囲に迷惑をかけない
大型犬の場合は、ケースに入っていても大きさや重量の制限を超えることがあります。犬種だけで判断せず、実際の体重とケースの寸法を確認しましょう。
また、規定を満たしていても、車内が混雑している場合や安全上の問題があると判断された場合には、乗車を断られる可能性があります。
高速バスのペット持ち込み条件
高速バスでも、犬や猫を一緒に乗せられる便があります。特に、日中に運行する昼行便では、ケース入りの小動物を認める会社があります。
JRバス関東では、昼行便に限り、0.027立方メートルまでの収納ケースに入れたペット(猛獣を除く)を車内へ持ち込めます。(参照:JRバス関東公式サイト)
JR東海バスも、昼行便ではケース入りの小犬・小猫・小鳥を認めています。猫を連れて高速バスで移動したい人にとっても、確認しておきたい事例です。(参照:JR東海バス公式サイト)
一方、近鉄バスの高速バスでは、専用ケースに入れたペットを含め、動物の車内持ち込みと床下トランクへの収納を認めていません。(参照:近鉄バス公式サイト)
このように、高速バスだから必ず乗れる、あるいは必ず乗れないという全国共通の決まりではありません。
共同運行便にも注意しましょう
1つの路線を複数のバス会社が運行している場合があります。JRバス関東も、同じ路線の共同運行会社の便では、ペットを持ち込めない場合があると案内しています。
予約サイトに表示される路線名だけでなく、実際の運行会社と乗車する便を確認してください。
夜行バスはペット同伴できる?
夜行バスでは、犬や猫などの一般ペットの持ち込みを禁止している会社が複数あります。
JRバス関東では、昼行便は条件付きで認めていますが、夜行便にはペットを持ち込めません。JR東海バスも、夜行便では車内だけでなくトランクルームへの持ち込みを禁止しています。
JR四国バスも、一般ペットの車内持ち込みは昼行便に限ると案内しています。(参照:JR四国バス公式サイト)
夜行便は乗車時間が長く、消灯後の車内で過ごすこともあります。ペットの鳴き声やにおいへの配慮に加え、ケースに入ったまま長時間移動できるかも考える必要があるでしょう。
「小型犬なら乗れる」「猫なら例外になる」とは限りません。一般ペットとして犬や猫の持ち込みを禁止している会社もあるため、夜行便の利用を検討するときは、予約前に運行会社へ確認してください。
なお、盲導犬・介助犬・聴導犬などの身体障害者補助犬は、一般のペットとは法律上の扱いが異なります。
バス会社別の乗車条件を比較
主なバス会社の公式情報を比較すると、ペットの持ち込みが可能な場合でも、条件には違いがあることが分かります。
以下は代表的な事例です。実際に利用する際は、リンク先の公式情報で対象路線や便を確認してください。
| バス会社 | バスの種類 | ペットの扱い | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| 都営バス | 路線バス | 条件付きで可 | 顔・足が出ない完全なケースなど |
| 東急バス | 路線バス | 条件付きで可 | 完全なケース、手回り品の制限内 |
| 大阪シティバス | 路線バス | 条件付きで可 | ひざに抱ける程度の小動物をふた付き容器に収納 |
| 東濃鉄道 | 路線バス | 条件付きで可 | 3辺合計1m以内、ペットとケースの合計約10kg以内。高速バスへの適用は要確認 |
| JRバス関東 | 高速バス | 昼行便は条件付きで可、夜行便は不可 | 容積0.027立方メートル以内のケース |
| 西日本JRバス | 高速バス | 自社運行の昼行便に限り可 | 3辺合計おおむね90cm以内のケース |
| JR東海バス | 高速バス | 昼行便は条件付きで可、夜行便は不可 | 小犬・小猫・小鳥をケースに収納 |
| JR四国バス | 高速バス | 昼行便に限り可 | 3辺合計おおむね90cm以内のケース。共同運行会社は要確認 |
| フットバス | 高速バス | 条件付きで可 | 3辺合計おおむね90cm以内、ハードケージ、前日までの予約 |
| 西武バス | 高速・空港連絡バス | 高速バスは不可、空港連絡バスは条件付きで可 | 空港連絡バスは全身を収納し、手回り品の条件を満たすこと |
| 近鉄バス | 高速バス | 一般ペットは不可 | ケース入りでも車内・トランクへの持ち込み不可 |
大阪バスのように、同じ会社でも路線によって対応が分かれる例もあります。大阪-東京、大阪-名古屋などの指定路線では持ち込み不可ですが、対象となる空港連絡バスや市内路線バスでは、ケース入りの小動物を条件付きで認めています。(参照:大阪バス公式サイト)
ペット可の高速バスを探す順番
- 希望する出発地・目的地・乗車日から路線を探す
- 昼行便・夜行便のどちらかを確認する
- 実際に乗車する便の運行会社を調べる
- 公式サイトでペットの持ち込み条件を確認する
- 不明点を解消してから乗車券を予約する
高速バスの空席があることと、ペット同伴が認められていることは別です。予約サイトで希望の便が見つかっても、ペットの乗車可否まで確認してから購入しましょう。
バスへペットを持ち込む条件と注意点

乗車可能なバスが見つかったら、次はケースの大きさや形状、料金、予約方法を確認します。準備不足で当日乗れなくならないよう、具体的な条件を見ていきましょう。
ケージのサイズ・重さ・種類

バスへ犬や猫を持ち込む際は、ケースの外寸・重量・形状を確認することが重要です。 ペットが入る大きさでも、運行会社の制限を超えていれば持ち込めない場合があります。
特に間違えやすいのが、「3辺の合計」と「容積」の違いです。
| 確認方法 | 意味 | 公式の条件例 |
|---|---|---|
| 3辺の合計 | 縦+横+高さ | 西日本JRバスの昼行便はおおむね90cm以内 |
| 容積 | 縦×横×高さ | JRバス関東の昼行便は0.027立方メートル以内 |
| 重量 | ケースとペットを合わせた重さ | 東濃鉄道の路線バスは約10kg以内 |
| ケースの素材 | ハード・ソフトなどの構造 | フットバスはハードケージ限定 |
例えば、JRバス関東が案内する0.027立方メートルは、縦30cm・横30cm・高さ30cmのケースと同じ容積です。ただし、これは容積の計算例であり、どの形状でも認められるという意味ではありません。
一方、3辺合計90cm以内という条件は、縦・横・高さを足して判断します。同じケースでも、3辺合計と容積では判定方法が違います。
東濃鉄道の路線バスでは、格子やメッシュでケースの中が見えていても、しっぽや手足が外へ出なければ利用できます。フットバスではハードタイプのケージに限定されているため、ソフトキャリーでは条件を満たしません。
ペットキャリーを選ぶときの確認ポイント
- ケースの外寸が規定内に収まるか
- ペットとケースを合わせた重量が制限内か
- 扉やファスナーを確実に閉められるか
- 顔・手足・しっぽが外へ出ないか
- ハードタイプが指定されていないか
- ペットが無理のない姿勢で入れるか
Amazonや楽天市場でペットキャリーを探す場合は、商品名の「小型犬用」「猫用」という表示だけでなく、実際の外寸や耐荷重を確認しましょう。
持ち込みたいバス会社がハードケージを指定しているなら、ソフトバッグよりハードタイプを中心に比較する必要があります。逆に、ケースの大きさが制限を超えている場合は、素材を変えても利用できるとは限りません。
購入前に利用予定のバス会社の条件を確認し、ペット自身が無理なく入れるサイズと両立できるか判断してください。
なお、一般的なスーツケースや旅行バッグの持ち込み条件は、ペット用ケースとは別に確認する必要があります。詳しくは夜行バス・高速バスの荷物制限とキャリーケースの持ち込み条件で解説しています。
抱っこ・スリング・カートは?

犬を抱っこしたり、ペット用スリングに入れたりするだけでは、乗車条件を満たさない場合があります。
都営バスでは、顔や足が出ない完全なケースが必要で、ペット用スリングでの持ち込みは認めていません。犬が小さくても、抱っこだけで乗れると考えないようにしましょう。
ペットカートについても、運行会社によって対応が異なります。
名古屋市交通局の公式回答では、ペットをひざに乗せられる大きさの、容易に変形しないケージなどに収容することを条件としています。ペットカートは、犬や猫の顔が外へ出ていない場合でも認めていません。(参照:名古屋市公式回答・2024年5月)
折りたためるカートでも、すべての会社で利用できるわけではありません。ケース部分を外せるか、カート本体の収納条件を満たすかを確認してください。
ペット料金と事前予約の要否
ペットを同伴する際の追加料金や事前予約の必要性も、バス会社によって異なります。
東濃鉄道の路線バスでは、規定を満たすペットの車内持ち込み料金は無料です。京急バスも、持ち運び専用のかごに入れたペットについて、別途料金は不要と案内しています。(参照:東濃鉄道公式サイト) (参照:京急バス公式FAQ)
ただし、これらは各社の対象となるバスの条件です。すべてのバス会社で持ち込みが無料というわけではないため、利用する路線の案内を確認しましょう。
また、フットバスでは、ペット同伴の場合に前日までの予約が必要です。ケースの大きさや内容に不安がある場合は、事前に予約センターへ問い合わせるよう案内しています。(参照:フットバス公式サイト)
京急バスではペット用のかごによる座席の占有を認めていません。大阪バスのペット持ち込み可能な路線でも、ペットのために座席を占有できないと案内しています。
犬や猫のために別の座席を購入すれば自由に乗せられる、というわけではありません。
予約前に運行会社へ伝えたい情報
- 利用日・乗車区間・希望する便
- 犬・猫などの動物の種類
- ペットの体重
- ケースの縦・横・高さと重さ
- ハードケース・ソフトケースなどの種類
- 事前予約や追加料金について確認したいこと
高速バス予約サイトで希望の便が見つかっても、ペット同伴可能とは限りません。運行会社の公式案内で乗車条件を確かめ、不明点があれば乗車券を購入する前に問い合わせることが大切です。
車内での注意とトランク利用
ペットの持ち込みが認められているバスでも、車内での過ごし方には注意が必要です。
JRバス関東や西日本JRバスでは、運行中に鳴き声・異臭・ケースから出す行為などによって他の乗客に迷惑をかけた場合、途中下車を求めることがあると案内しています。
途中下車となった場合には、乗車券の払い戻しを行わないという規定もあります。(参照:JRバス関東公式サイト) (参照:西日本JRバス公式サイト)
ペットと一緒に乗るときは、次の点を意識しましょう。
- 車内ではペットをケースから出さない
- ケースの扉やファスナーを確実に閉める
- ケースが転倒・移動しないよう管理する
- 乗車前に排泄を済ませ、汚れへの備えをする
- 鳴き声やにおいなどで周囲に迷惑をかけない
- 通路や乗降口をふさがない
特に高速バスでは移動時間が長くなるため、普段からキャリーに慣れているか、長時間の移動が負担にならないかも考えておきましょう。
ペットをトランクに預けてもよい?
ペットを床下トランクに預けることは、安易に選ばないでください。
近鉄バスなど、ケースに入れたペットでもトランクへの収納を禁止している会社があります。
一方、西鉄グループでは、九州各地を発着する高速バスについて、一定条件を満たすペットを床下トランク内に限って持ち込めると案内しています。ただし、本州向け夜行高速バスでは車内・床下トランクともに持ち込みを禁止しています。
さらに、西鉄の公式案内では、床下トランクは空調設備がなく、運行中にペットの様子を確認できない場所と明記されています。(参照:西鉄グループ公式サイト)
トランクへの預け入れは安全面を最優先に
床下トランクは客室と同じ環境ではありません。運行会社が条件付きで認めている場合でも、温度やペットの体調、運行中に様子を確認できないことなどに注意が必要です。
長距離移動に不安がある場合は獣医師へ相談し、別の移動方法も検討してください。
犬や猫を連れて乗れるかどうかだけでなく、移動中の安全を確保できるかを優先して判断しましょう。
身体障害者補助犬との違い
盲導犬・介助犬・聴導犬などの身体障害者補助犬は、一般のペットとは法律上の扱いが異なります。
身体障害者補助犬法第8条では、公共交通事業者は原則として補助犬の同伴を拒んではならないと定めています。ただし、施設や車両などに著しい損害が生じるおそれがある場合など、やむを得ない理由による例外も規定されています。(参照:厚生労働省・身体障害者補助犬法)
一般の犬や猫に適用されるケージ収納の条件を、補助犬にそのまま当てはめることはできません。
一方、犬を連れていれば自由に補助犬として扱われるわけでもありません。法律上の身体障害者補助犬には、認定や表示、使用者が携帯する書類などの決まりがあります。
厚生労働省では、補助犬の表示や認定証・健康管理記録について案内しています。(参照:厚生労働省公式サイト)
補助犬を同伴してバスを利用する場合は必要な書類などを確認し、乗降時の対応に不安があれば、事前に運行会社へ相談するとよいでしょう。
乗車前の確認チェックリスト

犬や猫とバスに乗る予定が決まったら、まず運行会社の条件を確認し、その後にケースや必要な持ち物を準備しましょう。
特に高速バスや夜行バスは、予約後にペットの持ち込みが禁止されていると分かると、旅行計画を変更しなければならない場合があります。
犬・猫とバスに乗る前のチェックリスト
- 利用するバス会社と実際の運行会社を確認した
- 予定している路線・便がペット同伴可能か確認した
- 犬・猫の種類や大きさが条件に合っている
- キャリーの外寸と重量を測った
- ケースの素材や形状が規定に合っている
- 顔・手足・しっぽがケースの外へ出ない
- ペットカートの持ち込み条件を確認した
- 追加料金と事前予約の要否を確認した
- ケースの置き場所や車内での扱いを確認した
- ペットの体調と移動時間に無理がない
公式サイトだけでは判断が難しい場合は、「利用日・路線・便名・動物の種類・体重・ケースの寸法と形状」を伝えて問い合わせると、条件を確認してもらいやすくなります。
大型犬や体格の大きな猫の場合も、犬種や猫種だけで判断せず、実際の体重やケースの寸法をもとに確認してください。
ペットを連れて乗車できない場合は、無理に持ち込まず、別の交通手段や移動日程を検討しましょう。
バス以外の移動方法としてカーシェアを検討する場合は、カーシェアに犬・猫を乗せられるサービスと条件も参考になります。ただし、カーシェアもサービスや車両によって同乗条件が異なります。
まとめ|犬とバスに乗る前に
犬や猫などのペットは、運行会社が定める条件を満たせばバスに乗せられる場合があります。予約前には、乗車する便のペット持ち込み条件とケースの規格を確認しましょう。
- 犬や猫は条件付きでバスに乗れる場合がある
- 路線バスでは小動物の持ち込みを認める会社がある
- 高速バスでは昼行便に限って認める会社がある
- 夜行バスでは一般ペットを禁止する会社が複数ある
- 同じ会社でも路線や便によって条件が異なる
- 共同運行会社の便では別の規定が適用される場合がある
- 大型犬はサイズや重量の条件に注意する
- ケージやキャリーバッグは外寸と重量を確認する
- 3辺合計と容積は異なる計算方法である
- 抱っこやスリングだけでは乗れない場合がある
- ペットカートの持ち込み条件は会社ごとに異なる
- 追加料金や事前予約の必要性を確認する
- 車内では鳴き声・におい・ケースからの飛び出しに注意する
- 床下トランクの利用は安全面を慎重に判断する
- 身体障害者補助犬は一般のペットと扱いが異なる
ペット可のバスを探すときは、予約サイトだけで判断せず、運行会社の公式情報で乗車条件を確認してください。
犬や猫が無理なく移動できる方法を選び、余裕を持って準備を進めましょう。

