
旅行先を車で回りたいものの、「自分では運転したくない」「免許を持っている同行者がいない」という場合、レンタカーを運転手やドライバー付きで借りられないか気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、一般的なレンタカー会社に、レンタカーと運転手をセットで用意してもらうことはできないと考えておきましょう。
一方、家族や友人などをレンタカーの運転者として申告して運転してもらう方法や、レンタカー会社とは別に適切なドライバーサービスを手配するケースはあります。また、最初から自分たちで運転しないのであれば、観光タクシーやハイヤーの方が利用しやすい場合もあります。
先に選び方をまとめると、次のようになります。
- 同行者が運転できる → レンタカーを借り、必要な運転者登録をする
- 自分も同行者も運転しない → 観光タクシー・ハイヤーを比較する
- レンタカーを別のドライバーに運転してもらいたい → 対応可能なサービスと貸渡条件を両方確認する
- 飲酒後に車をホテルなどへ戻したい → 運転代行を検討する
- 大人数で車と運転手が必要 → 貸切バスなども比較する
この記事では、レンタカー会社に運転手を頼めるのか、家族や友人に運転してもらう方法、ドライバーを別に手配する場合の注意点、運転代行・観光タクシー・ハイヤーとの違いまで分かりやすく解説します。
- レンタカーを運転手付きで借りられるのか
- 家族や別手配のドライバーに運転してもらう方法
- 運転代行やハイヤーとの違い
- ドライバー付きサービスを選ぶときの注意点
この記事は2026年9月6日時点で確認できる国土交通省、警視庁、レンタカー会社などの公式情報をもとにまとめています。契約方法や補償条件は会社・サービスによって異なります。
実際に利用する場合は、レンタカー会社の公式サイト・貸渡約款と、利用予定のドライバーサービスの契約条件をご確認ください。判断が難しい場合は、事業者や管轄の運輸支局などの専門窓口へ確認しましょう。
レンタカーは運転手付きで借りられる?
一般的なレンタカーは、利用者が車両を借りて運転するサービスです。タクシーやハイヤーのように、車両と事業者側の運転手が一体となって利用者を目的地まで運ぶサービスとは仕組みが異なります。
そのため、「レンタカー会社に車と一緒に運転手も頼む」という利用方法は基本的にできません。
ただし、家族や友人などを必要な手続きのうえで運転者にしたり、借受人側がレンタカー会社とは別の適切なサービスと契約したりするケースとは分けて考える必要があります。
運転手をセットで頼めない理由

一般的なレンタカー会社に、レンタカーと運転手をセットにして用意してもらうことはできないと考えておきましょう。
国土交通省中部運輸局の現行Q&Aでは、レンタカーの貸渡車両とともに事業者自らが運転者を提供することや、運転者の紹介・あっせんなどはできないと案内されています。
レンタカーは基本的に「車を貸すサービス」であり、事業者の運転手が利用者を目的地まで運ぶタクシーやハイヤーとは契約の仕組みが異なります。
自分や同行者が運転するならレンタカー、最初から運転を任せたいなら観光タクシーやハイヤーと考えると分かりやすくなります。
なお、運転者に関する情報提供の扱いなどには公示・通達による細かな整理もあります。特殊な契約方法を検討している場合は、インターネット上の説明だけで判断せず、利用するレンタカー会社や管轄の運輸支局へ確認してください。
「運転手付きレンタカー」と書かれたサービスの注意点

インターネットで検索すると、「運転手付きレンタカー」「ドライバー付きレンタカー」などの名称が表示されることがあります。
しかし、名称だけを見て通常のレンタカーだと判断しないことが大切です。
実際には、ハイヤーや貸切チャーターなど、車両と運転サービスをセットで提供する別のサービスを分かりやすく説明するために、似た表現が使われている場合があります。
一方、通常のレンタカーと運転手を実質的に一体で提供しているようなサービスには注意が必要です。国土交通省の運輸支局でも、運転手付きレンタカーや運転手付きマイクロバスについて注意喚起を行っています。
「運転手付きレンタカー」という名称だけで、利用して問題ないサービスかを判断しないようにしましょう。
車だけを借りるレンタカー契約なのか、事業者の車両と運転手を利用するハイヤーなどの契約なのか、誰と何を契約するのかを確認することが重要です。
予約前には、運営会社名、サービスの種類、車両の提供者、運転者の契約先、料金に含まれる内容、事故時の補償などを確認してください。
家族や友人に運転を頼む方法

レンタカーは、予約した本人しか運転できないとは限りません。レンタカー会社の決められた手続きを済ませれば、家族や友人など複数人で交代して運転できる場合があります。
例えばトヨタレンタカーでは、契約者以外の人も運転できると案内しています。原則として運転する人全員が店頭へ行き、運転免許証を提示します。出発時に来店できない場合は、店頭で代理の人が運転者の運転免許証を提示する方法も案内されています。
夫婦で交代しながら長距離を運転する場合や、友人グループの中に運転できる人がいる場合は、有料のドライバーサービスを別に手配しなくても対応しやすいでしょう。
運転する可能性がある人は、出発前にレンタカー会社へ伝え、必要な手続きを済ませてください。
申告していない人が運転した場合、貸渡約款や事故時の保険・補償に影響する可能性があります。
複数人で運転する場合の免許証や手続きについては、レンタカーの免許証コピーは必要?複数運転者・本人不在時の対応でも詳しく解説しています。
旅行の途中で急に運転者を変更したくなった場合も、自己判断で交代せず、先にレンタカー会社へ連絡して確認しましょう。
同行者に運転できる人がいるなら、通常のレンタカーを比較する方法がシンプルです。
料金だけでなく、補償、車種、店舗、乗り捨てなども比較したい方は、レンタカーおすすめ会社の比較記事を参考にしてください。
利用日と地域が決まっている場合は、空車を直接検索する方法もあります。
ドライバー派遣を別に手配する方法

レンタカー会社へ運転手の手配をまとめて頼む方法とは別に、借受人側がレンタカー会社を介さず、ドライバーサービスを探すケースもあります。
ただし、「ドライバーを雇えば、どのレンタカーでも自由に運転してもらえる」という意味ではありません。
2026年6月30日に文部科学省と国土交通省がまとめた学校教育等の移動に関する安全対策では、レンタカーを利用する場合、借受人側が自らの責任で運転者を直接手配する方法や、関係法令で認められた事業者等へ直接依頼して適切に契約する考え方が整理されています。
同資料では、レンタカーを実際に運転する可能性がある人を貸渡契約上の運転者として明記し、変更がある場合はあらかじめレンタカー会社の承諾を得るなど、貸渡約款を守ることも示されています。
(参照:国土交通省 学校教育等に関する移動の安全確保のための対策)
この国土交通省・文部科学省の資料は学校教育等を主な対象としたもので、一般旅行者へそのまま適用される利用ルールではありません。ただし、レンタカー契約と運転者の手配を分けて考え、運転者を適切に申告することの重要性を確認できます。
一般の旅行で別のドライバーサービスを利用するときも、次の点を確認してください。
- 旅行・観光目的のスポット利用に対応しているか
- レンタカーの運転に対応しているか
- レンタカー会社側で運転者として必要な手続きができるか
- ドライバー側の保険や補償はどうなっているか
- レンタカー側の保険・補償が適用される条件を満たすか
- 事故や故障時に誰へ連絡するのか
また、ドライバー側にレンタカーの予約や契約までまとめて任せる場合は特に注意が必要です。誰がレンタカー会社との借受契約を結ぶのか、車両と運転サービスがどのような形で提供されるのかを確認しましょう。
ドライバー派遣は旅行に使える?

ドライバー派遣という名称のサービスがあっても、すべての会社が旅行中のレンタカー運転に対応しているわけではありません。
例えば国際ハイヤーのドライバー派遣・運行管理請負は、社用車などを運転・管理する年間契約を基本とするサービスで、数日のスポット利用には対応していないと案内されています。
車両とドライバーを一緒に必要とする場合は、同社でもハイヤーサービスが案内されています。
このように、ドライバー派遣には法人向け、役員車向け、長期契約向けなど、さまざまな種類があります。検索結果でドライバー派遣会社を見つけても、すぐに1日観光へ利用できるとは限りません。
旅行目的で利用できるか、レンタカーでも利用できるか、1日だけのスポット利用ができるかを予約前に確認してください。
車も運転手も必要なのであれば、観光タクシーや観光ハイヤーの方が契約を一本化しやすい場合があります。
朝から夕方まで観光地を回るような予定なら、レンタカー代とドライバー料金を別々に支払う場合の総額と、観光タクシー・ハイヤーの見積もりを比較して判断するとよいでしょう。
運転代行は旅行でも利用できる?

運転代行は旅行先でも利用を検討できますが、観光地を1日回ってもらうためのドライバーサービスとは役割が異なります。
警視庁では、自動車運転代行業について、主として夜間に飲酒した利用者に代わって利用者の自動車を運転し、飲酒した利用者や同行者を乗せ、通常は随伴車が付くサービスとして説明しています。
また、自動車運転代行業を営むには公安委員会の認定が必要です。顧客の車である代行運転自動車を運転する人には、普通第二種運転免許が必要と案内されています。
例えば旅行先の飲食店でお酒を飲み、すでに借りている車を宿泊先まで戻したい場合には、運転代行が候補になります。
一方、朝ホテルへ迎えに来てもらい、夕方まで複数の観光スポットを回ってもらうような使い方なら、観光タクシーやハイヤーなどを検討した方が分かりやすいでしょう。
| サービス | 主な目的 | 使用する車 | 旅行での利用例 |
|---|---|---|---|
| 運転代行 | 飲酒後などの一時的な運転 | 利用者側の車 | 飲食店からホテルまで戻る |
| ドライバー派遣 | 車両の運転・管理など | 利用者側の車など | 対応会社なら運転業務を依頼 |
| 観光タクシー | 観光地を回る | タクシー会社の車 | 半日や1日の観光 |
| ハイヤー | 予約した時間の貸切移動 | ハイヤー会社の車 | 空港送迎や観光 |
すでにレンタカーを借りていて運転代行を利用したい場合は、運転代行会社だけでなく、レンタカー会社にも利用できるか確認することをおすすめします。
運転者の申告方法や、事故時の保険・補償が利用できる条件はレンタカー会社によって異なるためです。
ハイヤーや観光タクシーとの違い

旅行中に最初から自分で運転する予定がないなら、レンタカーよりハイヤーや観光タクシーの方が利用方法が分かりやすい場合があります。
レンタカーでは利用者側が運転者を用意する必要がありますが、観光タクシーやハイヤーでは、事業者側の車両とドライバーを利用します。
観光タクシーでは、地域の観光スポットを回るコースや時間制のプランなどが設定されている場合があります。地域によっては観光案内に対応するドライバーを利用できることもあります。
| 比較項目 | レンタカー | 観光タクシー | ハイヤー |
|---|---|---|---|
| 運転 | 利用者側 | 事業者の運転手 | 事業者の運転手 |
| 車両 | 借りたレンタカー | タクシー会社の車 | ハイヤー会社の車 |
| 観光案内 | 自分で調べる | 対応する場合がある | プランによって対応 |
| 向いている人 | 自分や同行者が運転できる人 | 観光も任せたい人 | 予約制の貸切移動を重視する人 |
大人数ならジャンボタクシーや貸切バスが候補になる場合もあります。人数、荷物量、訪問場所、利用時間を整理したうえで比較すると、自分たちに合った方法を選びやすくなります。
車で旅行したいからといって、必ずレンタカーを選ぶ必要はありません。自分で運転しないことが最優先なら、車両とドライバーが最初から用意されるサービスも含めて比較すると契約や補償の仕組みを整理しやすくなります。
ドライバー付きレンタカーを探すときの注意点
インターネットで「ドライバー付きレンタカー」などと検索すると、通常のレンタカー、ドライバー派遣、ハイヤー、貸切チャーターなど、仕組みの異なるサービスが似た名称で表示される場合があります。
料金の安さだけで決めるのではなく、誰が車両を提供するのか、誰と運転サービスを契約するのか、事故時の補償はどうなるのかまで確認しましょう。
白ナンバーと緑ナンバーの違い

運転手付きサービスを探していると、「白ナンバー」「緑ナンバー」という言葉を目にすることがあります。
ただし、白ナンバーの車がすべて違法という意味ではありません。
一般的なレンタカーは自家用自動車として貸し出されるため、白地のナンバープレートが基本です。貸渡約款に従って借りたレンタカーを、認められた運転者が運転すること自体が白タクになるわけではありません。
一方、国土交通省は、道路運送法上の許可・登録を受けずに、自家用車を使って有償で旅客を運送する「白タク」行為は違法であるとして注意を呼びかけています。
(参照:国土交通省 白タク・違法ハイヤーの撲滅に向けた啓発)
通常の白ナンバーのレンタカーと、無許可・無登録で有償旅客運送を行う白タクは別のものです。
ナンバーの色だけで判断せず、どの会社と、どのような契約を結ぶサービスなのかを確認してください。
特に運転手付きのマイクロバスについては、国土交通省の運輸支局が注意喚起を行っています。団体旅行などで車両と運転手を一緒に必要とする場合は、正規の貸切バス事業者などを検討しましょう。
運転手の料金と追加費用を確認

運転手やドライバーが付いたサービスの料金は全国一律ではありません。地域、利用時間、車種、走行距離、サービス内容などによって変わります。
レンタカーとドライバーを別々に手配する場合は、レンタカー料金とドライバー料金の両方を合計して比較することが大切です。
さらに、高速道路料金、駐車料金、燃料代、回送費などが別途必要になる場合もあります。
| 費用 | 確認したいポイント |
|---|---|
| 車両料金 | レンタカー代やハイヤーの基本料金 |
| ドライバー料金 | 時間制・1日単位などの料金体系 |
| 高速道路料金 | 基本料金に含まれるか別払いか |
| 駐車料金 | 観光地やホテルでの駐車費用 |
| 燃料代 | 料金込みか利用者負担か |
| 延長料金 | 予定時間を超えた場合の料金 |
| 早朝・深夜料金 | 利用時間帯による追加料金 |
| 遠方利用の費用 | 回送費やドライバー宿泊費などの有無 |
ハイヤーについても、利用時間、距離、車種などによって料金が変わります。旅行の日程や人数が決まったら、利用予定の事業者へ見積もりを依頼して比較すると分かりやすいでしょう。
料金を比べるときは表示されている基本料金だけではなく、旅行終了までに実際に必要になる総額で比較しましょう。人数が多い場合は1人あたりの費用まで計算すると判断しやすくなります。
予約前に確認したい契約内容

ドライバー付きの車を利用するときは、料金だけでなく、誰と何の契約をするのかを予約前に確認することが重要です。
レンタカーとドライバーを別々に手配する場合は、レンタカー会社の貸渡約款に加えて、ドライバーサービス側の利用条件や事故時の対応も確認しましょう。
| 確認項目 | 主な確認内容 |
|---|---|
| レンタカーの借受人 | 誰がレンタカー会社と契約するのか |
| 実際の運転者 | レンタカー会社へ必要な申告が済んでいるか |
| 保険・補償 | 事故時にどの補償が利用できるか |
| ドライバー契約 | 対応業務・責任範囲・利用時間 |
| 事故時の連絡 | 警察・レンタカー会社・ドライバー会社への連絡方法 |
| キャンセル | キャンセル料が発生する時期 |
| 延長 | 予定時間を超えた場合の手続きと料金 |
レンタカーの保険・免責補償・NOCについて分からない場合は、レンタカーの免責補償・保険は入る?CDW・NOC・安心パックまで解説もあわせて確認してください。
特に重要なのは、「実際に運転する人について必要な手続きが済んでいるか」と「その運転者による事故が補償対象になるか」です。
分からない場合は、レンタカー会社とドライバーサービスの両方へ予約前に問い合わせましょう。
なお、国土交通省と文部科学省が2026年6月30日に公表した学校教育等における移動の安全対策では、レンタカー利用時について、実際に運転する可能性がある人を契約上の運転者として明記すること、運転者変更時はあらかじめレンタカー事業者の承諾を得るなど貸渡約款を守ること、借受人側が適切に契約することなどが整理されています。
(参照:国土交通省 学校教育等に関する移動の安全確保のための対策)
一般旅行者を直接対象とした文書ではありませんが、一般のレンタカー利用でも、運転者の申告や貸渡約款を守ることは重要です。
料金が極端に安い一方で、運営会社、契約内容、車両や運転者の手配方法が分からないサービスには注意してください。
正確な情報は利用予定の事業者の公式サイトや契約内容をご確認ください。判断が難しい場合は、管轄の運輸支局など専門窓口へ相談しましょう。
レンタカーを運転手・ドライバー付きで使うまとめ

- 一般的なレンタカー会社では車と運転手をセットで頼めない
- レンタカーは基本的に利用者側が運転する車両貸渡サービス
- 「運転手付きレンタカー」という名称だけでサービス内容を判断しない
- 家族や友人が運転する場合は必要な手続きを済ませる
- 運転する可能性がある人は事前にレンタカー会社へ確認する
- 別のドライバーサービスを利用する場合はレンタカーへの対応可否を確認する
- レンタカー会社とドライバーサービス双方の契約・補償を確認する
- ドライバー派遣は旅行やスポット利用に対応しない会社もある
- 運転代行は主に飲酒後など一時的な運転に向いている
- レンタカーで運転代行を使う場合は両方の会社へ確認する
- 最初から運転しないなら観光タクシーやハイヤーも比較する
- 大人数なら正規の貸切バスも候補になる
- 通常の白ナンバーレンタカーと違法な白タクを混同しない
- 料金は車両代だけでなく高速代・駐車代・ドライバー料金などを総額で比較する
同行者に運転できる人がいるなら、レンタカーを借りて必要な運転者手続きを済ませる方法がシンプルです。会社ごとの料金や補償、車種、店舗などを比較したい方は、レンタカーおすすめ会社はどこがいい?大手・格安の比較と選び方も参考にしてください。
一方、旅行中に自分たちでは一切運転しないのであれば、レンタカーにこだわらず、観光タクシーやハイヤーなど「車と運転手が最初からセットになったサービス」を比較した方が契約や補償を分かりやすくできます。

