今度の国内旅行で夜景スポットを訪れたり、星空観察をしたりする際に、遠くの景色を分かりやすく指し示すアイテムがあると非常に便利です。手軽に準備したいと考え、100均レーザーポインターというキーワードで検索して、ダイソーやセリアで安く買えないかと調べている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実は現在、100円ショップで本格的な製品を手に入れることは非常に難しくなっています。日本では消費者の安全を守るための厳しい基準があり、その基準を満たさない製品を販売することは違法になるため、店頭からは姿を消しているのが実情です。
せっかく旅行に持っていくなら、屋外でしっかりと見えて、かつ安全に使えるものを選びたいものです。この記事では、現在お店で買える代替品の実態や、旅行先で本当に役立つアイテムの選び方について詳しく解説していきます。
- 現在の100円ショップにおける販売状況と実際の売り場
- 観光地や屋外の星空観察で使用する際に適した光の色と明るさ
- 車や電車での国内旅行へ持っていく際にかさばらないサイズ感
- 思わぬトラブルを防ぐための正しい使い方と安全な製品の選び方
100均でレーザーポインターは買えるか
この章では、ダイソーやセリアなどの店舗で現在どのような商品が手に入るのか、また法律や安全性の面からどのような点に気を付けるべきかを詳しく解説します。
ダイソーやセリアの売り場事情

現在、大手100円ショップの店舗を回っても、本格的な光を放つ商品はほとんど見かけることがありません。以前は文房具コーナーや工具コーナーに置かれていることもありましたが、現在は取り扱いが非常に少なくなっているようです。
どうしても店舗で探したい場合、まずは文具・事務用品のコーナーをチェックしてみるのがよいでしょう。また、後述しますが、ペット用品のコーナーに光が出るおもちゃが置かれているケースもあります。
ただ、何店舗も探し回っても見つからない確率が高いため、旅行の出発が迫っている場合は、確実に入手できる家電量販店やインターネット通販を利用する方が効率的です。
基準を満たさない製品は違法になる

なぜ100円ショップから本格的な製品が消えてしまったのでしょうか。その理由は、日本国内の厳しい法律と安全基準に関係しています。
レーザーの光は非常に強力で、誤って目に入ると視力低下や失明を引き起こす恐れがあるという情報があります(参照:国民生活センター:このレーザーポインター、買っても大丈夫?)。
そのため、消費生活用製品安全法により、安全基準を満たしていることを示す「PSCマーク」のない製品を販売することは禁じられているとされています。
経済産業省の公式サイトによると、厳しい出力制限をクリアした製品のみが販売を許可されているとのことです(参照:経済産業省:消費生活用製品安全法(PSCマーク制度))。
つまり、コストの限られた100円の商品でこの基準をクリアし、かつ実用的な明るさを維持するのは非常に難しいため、販売が縮小したと考えられます。正確な法律の解釈や基準については、消費者庁や経済産業省などの公的機関に直接ご確認ください。
ペット用おもちゃでの代用について

店舗のペット用品コーナーに行くと、猫のおもちゃとしてLEDの光を壁に映し出す商品が100円や300円で売られていることがあります。これを旅行用に使えないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、旅行先の屋外で使うには全く適していません。なぜなら、これらはあくまで室内で数メートル先の壁や床を照らすために作られたLEDライトであり、直進性の高い光とは構造が異なるからです。
| 種類 | 光の性質 | 屋外での視認性 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| ペット用LEDライト | 拡散しやすい | ほぼ見えない | 室内でのペットとの遊び |
| 一般的なレーザー製品 | 直進性が高い | 比較的見えやすい | 会議、工事現場、星空観察など |
夜の観光地や星空に向けてLEDライトを照らしても、光がすぐにぼやけてしまい、どこを指しているのか全く分かりません。そのため、景色を指し示す目的での代用は諦めた方が無難です。
屋外や観光地で使う際の安全性

もし適切な製品を手に入れて旅行先に持っていく場合でも、使い方には細心の注意を払う必要があります。特に国内旅行では、人が多く集まる観光地や展望台などを訪れる機会が多いはずです。
「周りに人がいなければ大丈夫だろう」と軽く考えてはいけません。遠くまで光が届くということは、それだけ遠くの人に危険を及ぼす可能性があるということです。
故意でなくても、光が反射して他人の目に入ってしまうと、重大な健康被害を引き起こすリスクがあります。使用する際は、周囲に人がいないか、反射するような窓ガラスや鏡がないかを必ず確認してください。
最終的な安全管理は使用者の自己責任となりますので、取り扱い説明書をよく読み、危険な使い方を避けることが何よりも大切です。
伸縮する指示棒も便利なアイテム

光を飛ばすことにこだわらなければ、100円ショップの文具コーナーで買える伸縮式の指示棒(ポインター)も、旅行先で非常に役立つアイテムの一つです。
例えば、車やバスでの移動中に、助手席から運転手に向けて紙の地図や観光パンフレットのルートを指し示す際、指で直接差すよりも指示棒を使った方がスマートで視界を遮りません。
また、歴史的な建造物の案内板や、ちょっとした看板を仲間内で確認する際にも、アンテナのようにスッと伸ばしてピンポイントで指し示すことができます。電池切れの心配もなく、手軽に買えるため、サブのアイテムとしてカバンに入れておくと安心です。
100均のレーザーポインター以外の選択肢
前述の通り、100円ショップの商品では旅行先の屋外で使うにはパワー不足であることが分かりました。そこでここからは、旅行や星空観察に本当に役立つおすすめのアイテムや、便利な活用テクニックについて詳しく解説します。
星空観察に最適なおすすめモデル

夜景や星空を指し示すために最も重要なのは、光の「視認性」です。一般的な赤色の光は、明るい室内では見えても、屋外の広い空間では暗く沈んでしまいがちになります。
そこでおすすめなのが、グリーン(緑色)の光を放つモデルです。人間の目は緑色の波長を最も明るく感じるようにできていると言われており、赤色と比べて何倍も明るく、はっきりと光の軌跡を捉えることが可能です。
星空観察のガイドなどでプロが使っているのも、多くがこのグリーンタイプです。価格は赤色よりも高くなりますが、屋外での実用性を重視するなら間違いなくこちらを選ぶべきでしょう。
ただし、緑色の光は強力である分、取り扱いにはより一層の注意が求められます。信頼できるメーカーの製品を選び、安全基準を満たしているかを確認することが重要です。
スマホの星空アプリと併用する便利な使い方

旅行先での体験をさらに特別なものにするために、スマートフォンのアプリと組み合わせて使うテクニックをご紹介します。
現在は、スマホを夜空にかざすだけで星座の名前や位置を教えてくれる「星座早見表アプリ」が多数リリースされています。このアプリを見ながら、グリーンレーザーで実際の夜空を指し示して解説すると、家族や友人に大変喜ばれるはずです。
「あの明るい星が〇〇だよ」と口で説明するだけでは伝わりにくいことも、光の軌跡があれば一目瞭然です。もちろん、周囲の他の観光客の迷惑にならないよう配慮しながら楽しむことが大前提となります。
信頼できるおすすめメーカーと価格相場
いざ専門店で買おうと思っても、どのメーカーのいくら位の製品を選べばいいか迷ってしまうかもしれません。そこで、一般的な目安となる相場とおすすめのブランドを整理しておきましょう。
国内で流通している安全な製品を選ぶなら、サンワサプライ、コクヨ、キヤノンといった信頼のおける大手メーカーのものが推奨されます。これらのメーカーであれば、厳しい基準をクリアしたPSCマークが付いており、万が一の際のサポートも期待できます。
価格の一般的な目安として、赤色タイプであれば2,000円〜4,000円程度、視認性の高いグリーンタイプであれば5,000円〜10,000円程度で販売されていることが多いようです。
決して安い買い物ではありませんが、旅行先での確実な見え方や、目に安全な設計であることを考慮すると、適正な投資と言えるでしょう。正確な価格や仕様は、各メーカーの公式サイトをご確認ください。
旅行の持ち運びに便利なサイズ感

車や電車、バスを使った国内旅行では、できるだけ荷物をコンパクトにまとめたいものです。そのため、製品のサイズ感や重量は選ぶ際の重要なポイントになります。
持ち運びに便利なのは、ワイシャツの胸ポケットや、小さなポーチにすっぽりと収まるペン型のスリムなデザインです。これなら、必要な時にサッと取り出して使うことができます。
一方で、工事現場などで使うような大型のものは、耐久性は高いものの重くてかさばるため、観光目的の旅行には不向きです。購入する際は、実際の寸法や重さの数値をよく確認し、自分の旅行スタイルに合ったサイズを選びましょう。
電車や車での移動時に役立つ機能
移動中の利便性を高める機能にも注目してみましょう。例えば、本体にクリップが付いているモデルは、リュックのサイドポケットや手帳に挟んでおくことができるため、紛失を防ぐのに役立ちます。
また、電源の方式も重要です。ボタン電池を使用するタイプは本体を細く軽くできますが、旅先で電池が切れた時にコンビニ等ですぐに入手できないことがあります。単4電池1本で動くタイプなら、どこでも電池を調達しやすいため安心です。
最近では、USBケーブルで充電できるバッテリー内蔵モデルも増えています。スマートフォンのモバイルバッテリーから直接充電できるため、数日間の旅行でも電池切れの心配が少なく非常に便利です。
国内観光における利用時のマナー

旅行先で便利なアイテムですが、使い方を一歩間違えると周囲に大きな迷惑をかけることになります。大前提として、人や動物、そして乗り物に向けて光を照射することは絶対にやめてください。
特に注意したいのが、バスやトラック、対向車の運転手に対する配慮です。走行中の車のフロントガラスに光が当たると、運転手が眩惑されて重大な交通事故を引き起こす恐れがあります。これは非常に危険な行為であり、場合によっては威力業務妨害などの罪に問われる可能性もあります。
星空を指し示す際も、飛行機の航路に入らないよう注意を払う必要があります(参照:国土交通省:レーザー照射や凧揚げの規制について)。旅行を楽しむためにも、周囲への配慮を忘れず、節度を持った大人のマナーを守って使用してください。
万が一トラブルになった場合でも、全て自己責任となりますので十分に気を付けましょう。
専門店で買える安全な製品の特徴
これまで解説してきたように、実用的で安全な製品を手に入れるには、家電量販店やオフィス用品の専門店、あるいは信頼できるメーカーの直販サイトを利用するのが一番の近道です。
専門店で扱っている製品の最大の特徴は、厳しい安全検査をクリアしたPSCマークが必ず本体に貼付されていることです。
また、出力レベルが「クラス2」以下に制限されているため、万が一光が目に入ってしまっても、瞬きをする反射反応によって網膜への致命的なダメージを防げるように設計されているという情報があります(※あくまで一般的な目安であり、直視は厳禁です。万一の際は速やかに眼科医等の専門家にご相談ください)。
加えて、メーカーの保証がしっかりと付いていることも大きなメリットです。初期不良や故障の際にもサポートを受けられるため、安価な商品を探し回るよりも、結果的に長く安心して使い続けることができます。
レーザーポインターに関するよくある質問
ここでは、旅行用に製品を探している方が疑問に思いがちなポイントについて、Q&A形式で分かりやすく回答していきます。
100均製品を改造して強くできるか

出力の弱い安価な商品を自分で改造して、光を強くできないかと考える方がいるかもしれません。
しかし、こうした自己流の改造は大変危険であり絶対に避けてください。前述の通り、出力に関する厳しい法律が存在するため、改造によって基準値を超えてしまうと違法行為に問われる可能性があります。
また、素人が内部の回路をいじることで、発火や破裂といった思わぬ事故に繋がる恐れもあります。安全や法律に関わる重要な問題ですので、必要な明るさがある正規品を最初から購入するようにしてください。
新幹線や電車内に持ち込んでも大丈夫か
国内旅行で移動する際、カバンの中に入れたままで電車や新幹線に乗車できるのか心配になる方もいらっしゃるでしょう。
一般的なオフィス用や星空観察用のモデルであれば、危険物には該当しないという情報が多いため、基本的には手荷物として持ち込むことが可能とされています。
ただし、車内でむやみに光を点灯させたり、窓の外に向けて照射したりする行為は、他の乗客や乗務員の迷惑となり、運行の妨げになるため厳禁です。移動中は必ず電源をオフにし、ケースなどにしまって安全に保管しておきましょう。
鉄道会社によって独自のルールがある場合もありますので、詳しくは各公共交通機関にお問い合わせください。
100均のレーザーポインターまとめ
- 現在100円ショップで本格的なレーザーポインターを入手するのは非常に困難
- 日本の安全基準であるPSCマークのない製品を販売することは法律で禁じられている
- ペット用品コーナーにあるLEDライトは光が拡散するため屋外での代用はできない
- 無理に探すよりも信頼できる国内メーカー(サンワサプライやコクヨ等)の正規品が推奨される
- 一般的な価格相場としてグリーンタイプは5,000円から10,000円程度が目安となる
- 観光地や屋外の星空観察で使うなら視認性に優れた緑色(グリーン)の光が最適
- スマートフォンの星座早見表アプリと併用するとより分かりやすく解説できる
- 車や電車での国内旅行にはポーチに収まるスリムなペン型デザインが持ち運びやすい
- 出先での電池切れに備えるならUSB充電式や単4電池で動くモデルが非常に便利
- 光を人や動物の目に直接当てると重大な健康被害を引き起こす恐れがあり大変危険
- バスや対向車の運転手に向けて光を照射すると重大な交通事故につながる
- 安価な製品を自分で改造して出力を上げる行為は危険かつ違法の恐れがある
- 新幹線などの電車内への持ち込みは可能とされているが車内での点灯は厳禁である
- 購入する際は本体にPSCマークが貼付されているクラス2以下の安全な製品を選ぶ
- 万が一のトラブルや怪我については使用者の自己責任となるため取り扱いに注意する



