車の「後ろのドア」は、後部座席に乗り降りする側面のドアと、車体の最後部で荷物を出し入れするドアで名前が違います。前者はリヤドア、後者はバックドアやリアゲートなどと呼ばれます。
同じ「後ろ」でも、車の横か最後尾かで伝わる場所は大きく変わります。ここでは車の各部を見分ける方法と、リア・グローブボックス・ダッシュボードなどの名前を初心者向けに整理します。
この記事で分かること
- 車の後ろのドアの名称と場所による違い
- バックドア・リアゲート・トランクリッドの使い分け
- リア・後ろの窓・ドアノブの呼び方
- グローブボックス・ダッシュボードの位置と確認方法
車の後ろのドアの名称は?位置で分かる基本の違い

「後ろのドア」は一つの部品名とは限りません。最初に扉の位置と使い道を確認し、その後でバックドアやリアゲートなどの呼び方を整理すると迷いにくくなります。
後ろのドアは乗降用と荷室用で名前が違う
まず、開けたいドアが後部座席の横にあるか、車体の真後ろにあるかを見てください。人が乗り降りする横の扉と、荷物を出し入れする最後尾の扉は、取扱説明書でも別項目になっています。
| 探している場所 | 一般的な名称 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 後部座席の左右 | リヤドア(リアドア) | 人が横から乗り降りする |
| 後部座席の横で前後にスライド | スライドドア | 車体に沿って横方向へ開く |
| 車体のいちばん後ろ | バックドア・リアゲートなど | 後方から荷物を出し入れする |
| セダンなどの独立したトランクのふた | トランクリッド | 荷室上部のふたを開ける |
トヨタのヤリス取扱説明書も、「ドア(フロントドア・リヤドア)」と「バックドア」を分けて説明しています。(参照:トヨタ「YARIS 2026.02~ 取扱説明書」)
例えば「右後ろのドア」とだけ伝えると、後部座席の右側か荷室のドアか判断しにくいことがあります。「後席右側のドア」「荷室のバックドア」と、場所と用途を合わせて伝えると具体的です。
リヤドアとスライドドアの違い

リヤドアは一般に後部座席へ乗り降りする側面のドアを指します。「リヤ」は「リア」と表記されることもあり、メーカーや資料によって表記が異なりますが、意味は車の後方です。
一方、ミニバンなどには、後部座席の乗降用扉が車体側面に沿って移動するスライドドアがあります。位置は後方の側面でも、取扱説明書では「スライドドア」という装備名で案内される例があります。
トヨタのハイエースバン取扱説明書では、「フロントドア」「スライドドア」「バックドア」を別項目で説明しています。
車のドアが横方向へ滑る形式なら、まず説明書の「スライドドア」の項目を確認しましょう。(参照:トヨタ「HIACE VAN 2026.01~ スライドドア」)
バックドア・リアゲート・リアハッチの違い
バックドアは、車体の最後部にある荷室へ通じる扉です。SUV・ワゴン・ミニバンなどでは「リアゲート」とも呼ばれ、ハッチバック車では「リアハッチ」という呼び方も見られます。
これらは荷物を出し入れする後方の開口部を示す近い用語ですが、どの名前が使われるかは車体形式やメーカーの案内によります。形だけで呼び名を一つに決めつける必要はありません。
| 名称 | よく使われる場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| バックドア | 荷室にアクセスする後端の扉 | メーカーの正式な装備名として使われる例がある |
| リアゲート(リヤゲート) | SUV・ワゴン・ミニバンなどの後端扉 | バックドアに近い意味で使われる |
| リアハッチ | ハッチバック車の後端開口部 | 車体形式による呼称の例 |
バックドアには、上へ跳ね上げる形式や横開きの形式もあります。(参照:トヨタ公式中古車サイト「バックドア」の用語解説)
日本自動車工業会も、トランクのふたの呼び方の変化として、バックドア・リアゲート・リアハッチを紹介しています。車種ごとの正式名称を優先しましょう。(参照:日本自動車工業会「クルマ各部の呼称」)
トランクリッドとバックドアは同じ?

セダンなどで、客室と分かれた荷室の上に付いているトランクのふたは「トランクリッド」と呼ばれます。荷物を入れる空間の「トランク」と、そのふたの部品名を区別すると理解しやすくなります。
一方、ハッチバックやミニバンなどで、大きく開く後端の扉はバックドア・リアゲートなどと呼ばれます。両者とも荷室を開けるものですが、車の形とメーカーの名称を確かめるのが確実です。
「トランクを開けて」と言われた場合は、厳密な部品名ではなく荷物を入れる場所を意味していることもあります。部品を特定したいときは「トランクのふた」「後端のバックドア」と説明すると誤解を防げます。
リア・REARの意味と後ろの窓の名称

リア(rear)は英語で「後方」を意味します。車ではリヤドア、リアシート、リアガラスのように後ろ側の部位を示す言葉で、リアという単語だけが特定のドアを指すわけではありません。
「車の後ろの窓」は、最後部にあるならリアウインドウ(リヤウインドウ)、後席の横にあるならリヤサイドガラスなどと呼ばれます。位置によって名前を見分けてください。
トヨタのハイエースバンの取扱説明書にも「スライド式リヤサイドガラス」という名称があります。(参照:トヨタ「HIACE VAN 2026.01~ スライド式リヤサイドガラス」)
日本自動車工業会はリアウインドウとバックドアガラス、後席後方の三角窓であるリアクオーターウインドウを区別しています。三角窓や横の小窓まで、すべて「リアガラス」と同じ部品とは限りません。(参照:日本自動車工業会)
REARと書かれたスイッチは何をする?
車内のボタンにある「REAR」も後方を意味しますが、表示だけでは機能を特定できません。例えばトヨタのノアでは、REARスイッチが後席エアコンの操作モードを指す仕様があります。
一方、後ろの窓の曇りを取る装備は「リヤウインドウデフォッガー」と呼ばれます。REARと表示されていても、ボタンの記号や周囲の表示を見て、車名・年式・装備に合った取扱説明書を確認してください。
(参照:トヨタ「NOAH 2026.04~ フロントオートエアコン」) (参照:トヨタ「SIENTA 2025.08~ オートエアコン」)
バックドアの開閉で注意すること

バックドアの開け方は、車種や手動・電動の違いによって変わります。初めて操作するときは安全な場所に停車し、キーによる解錠、開閉用ハンドルやスイッチの位置を自分の車の取扱説明書で確認しましょう。
開ける前には、人が近くにいないか、後方や頭上に障害物がないかを確かめます。強風や傾斜のある場所では扉が急に動くおそれがあるため、動きをよく確認する必要があります。
バックドアを開閉するときの確認点
- 車を停車させ、周囲の人・車・壁・頭上の空間を確認する
- 開閉中は手や指、頭を挟まない位置に保つ
- 子どもだけに開閉操作をさせない
- 閉めたあと、ドアが完全に閉まったことを確かめる
- 荷室に人を乗せたり、ドアを開けたまま走行したりしない
トヨタのハイエースバン取扱説明書は、バックドアが半開のまま走行すると荷物が飛び出す危険や、強風・傾斜地での急な開閉、指の挟み込みなどを警告しています。(参照:トヨタ「HIACE VAN 2026.01~ バックドア」)
ドアが開かない・閉まらない場合も、力任せに動かすのは避けてください。電動式の作動条件やロック方法は車によって異なります。説明書で確認できなければ、販売店などへ相談しましょう。
グローブボックスなど車内装備の名称と確認方法

車の後ろ側の名前に加えて、助手席前の収納やドアの取っ手なども呼び方に迷いやすい部分です。位置と役割をセットで覚えておくと、取扱説明書を探すときにも役立ちます。
グローブボックスとは?場所と用途
グローブボックスは、一般に助手席の正面、ダッシュボードの中にある小物入れです。車検証や取扱説明書などを収納する場所として知られていますが、収納物を必ずそこに置く決まりを示す名称ではありません。
名前の由来は、かつて運転時に使われた手袋(グローブ)を収納したことです。現在でも小物入れの呼び方として使われ、車種によっては鍵付きのタイプなどもあります。(参照:日本自動車工業会「グローブボックス」)
開け方はレバーを引くタイプなどがありますが、形状や装備は車によって異なります。ふたやレバーが見つからないときは、車両の取扱説明書の「収納装備」や「グローブボックス」という項目を探してください。
トヨタのヤリス取扱説明書では、走行中はグローブボックスを閉めておくよう警告しています。急ブレーキ時にふたや中身が体に当たるおそれがあるためです。
また、ライターやスプレー缶などを収納装備に放置しないよう注意しています。(参照:トヨタ「YARIS 2026.02~ 収納装備一覧」)
ダッシュボードとインパネの違い
ダッシュボードは、運転席と助手席の前に広がる車内前方の部分を表す呼び方です。一方、インストルメントパネル(インパネ)は、メーターや警告灯などがある計器まわりを指します。
そのため、グローブボックスはダッシュボードの助手席側にある収納で、インパネとは役割が違います。ただし日常会話ではダッシュボードとインパネを広い意味で呼ぶこともあります。
| 名称 | 主な位置 | 何を指す? |
|---|---|---|
| ダッシュボード | 運転席・助手席の前方 | 車内前方の広い部分 |
| インパネ(インストルメントパネル) | 主に運転席前の計器周辺 | メーターや警告灯などの部分 |
| グローブボックス | ダッシュボード助手席側 | ふた付きなどの小物収納 |
自分の車の「助手席前の箱」を探すならグローブボックス、「運転席のメーター周辺」を調べるならインパネというように、部位と用途で使い分けると伝わりやすくなります。(参照:日本自動車工業会「ダッシュボード・インパネ」)
ドアノブとドアハンドルの呼び方

車のドアを開けるときにつかむ「ドアノブ」は、メーカーの取扱説明書ではドアハンドルと呼ばれることがあります。普段の会話ではドアノブでも通じますが、部品や操作を調べるときはドアハンドルで探すと見つけやすくなります。
さらに車の外側にあるものを「アウトサイドドアハンドル」、車内側を「インサイドドアハンドル」と区別する例があります。トヨタのハイエースバン取扱説明書でも両方の名称が使われています。
説明書や修理窓口で場所を伝えるなら「右後ろの乗降用ドアの外側」「バックドアの車内側」のように、前後・左右・内外を合わせて伝えてください。ハンドルの構造や開け方は車種によって異なります。(参照:トヨタ「HIACE VAN スライドドア」)
自分の車の名称・開け方が分からないとき
同じ場所でも、メーカーや車種によって呼び方やスイッチの位置が違うことがあります。部品の正確な名前や操作方法が必要なときは、一般的な用語を覚えたあとにその車専用の取扱説明書を確認してください。
- 車名・年式・グレードや装備を確認する
- メーカー公式の該当車両の取扱説明書を開く
- 「ドアの開閉」「収納装備」「エアコン」など該当する項目を探す
- 部位の位置と名称、操作上の注意を照合する
- 実車と説明が合わない場合は無理に操作せず販売店へ相談する
例えばトヨタのヤリスでは側面のリヤドアとバックドアが別の項目で説明され、ハイエースバンではスライドドアの項目が分かれています。車名だけでなく対象年式まで確認することが大切です。
メーカー資料に異なる表記があっても、通常はどのドアや装備を示すかを特定することが目的です。部品交換・故障対処まで必要な場合は、名称の一般論だけで判断せず車両ごとの案内を優先しましょう。
まとめ|場所と用途で名称を見分ける
車の装備名は、同じ「後ろ」でも人が乗る場所と荷物を積む場所で変わります。まず部位の位置を確認し、細かな操作や正式な部品名は車種別の説明書で確かめましょう。
- 後部座席の横から乗り降りする扉はリヤドアと呼ばれる
- 横に滑って開く乗降用の扉はスライドドア
- 車の最後部の荷室扉はバックドアやリアゲートなど
- ハッチバック車ではリアハッチという呼び方もある
- セダンなどの独立したトランクのふたはトランクリッド
- リア・REARは後ろという位置を表す言葉
- 後ろの窓は位置によってリアウインドウやリヤサイドガラスなど
- REARスイッチの機能は車両の装備や表示によって異なる
- ドアノブは取扱説明書ではドアハンドルと記される場合がある
- 助手席前の小物入れはグローブボックス
- ダッシュボードは車内前方、インパネは計器まわりの呼称
- 開閉・施錠方法や安全上の注意は車種別取扱説明書で確認する
