
県外をまたぐ旅行を計画していると、レンタカーを借りた店舗まで戻らず、目的地の近くで返却できないか気になることがあります。レンタカーのワンウェイとは、出発した店舗とは別の対応店舗へ車を返却できるサービスです。
ただ、長距離の乗り捨てが高いのではないか、借りる場所と返す場所が違う場合でも利用できるのかなど、初めて利用すると分かりにくい部分もあります。県外へ返却できても、店舗間の距離や車種によっては乗り捨て料金だけで数万円になることもあるため、基本料金だけで判断しないことが大切です。
この記事では、長距離・県外でレンタカーを乗り捨てするときの仕組みや料金、主要レンタカー会社の違い、安く利用する方法、予約時に確認したいポイントまで分かりやすく解説します。
- 長距離や県外でもレンタカーを乗り捨てできる条件
- ワンウェイの仕組みと乗り捨て料金が高くなる理由
- 主要レンタカー会社の乗り捨て料金と違い
- 乗り捨ての予約方法と料金を安くするポイント
レンタカーの乗り捨ては長距離・県外でも可能?
レンタカーは、ワンウェイに対応している会社・店舗・車種であれば、長距離や県外でも借りた店舗とは別の店舗へ返却できます。ただし、どこの店舗にも自由に返せるわけではありません。まずは基本的な仕組みから確認していきましょう。
ワンウェイとは?乗り捨てとの違い

ワンウェイとは、レンタカーを出発店舗とは別の店舗へ返却するサービスです。一般的には乗り捨てとも呼ばれ、基本的には同じ意味として使われています。
例えば、東京の店舗でレンタカーを借りて観光しながら西へ移動し、大阪の対応店舗で返却するといった使い方ができます。借りた店舗へ戻る必要がないため、出発地と旅行の終了地点が異なる旅程で便利です。
乗り捨てといっても、目的地の駐車場など好きな場所へ車を置いて帰れるわけではありません。予約時などに指定したレンタカー会社の対応店舗へ返却します。
ニッポンレンタカーではワンウェイ・レンタル、トヨタレンタカーではワンウェイシステムなど、会社によって名称が少し異なります。基本的な仕組みは似ていますが、利用できる店舗や料金の決め方は会社ごとに違います。
借りる場所と返す場所が違う場合

借りる場所と返す場所が違う場合は、予約するときに出発店舗と返却店舗をそれぞれ指定します。ワンウェイに対応した店舗同士であれば、県をまたいだ返却ができるケースもあります。
例えば、空港の店舗から出発して数日間観光し、別の県にある新幹線駅の近くで返却するといった旅程も組めます。帰りにレンタカーで出発地点まで戻る必要がなくなるため、移動時間を減らしやすくなります。
ただし、同じレンタカー会社でも、すべての店舗や車種が乗り捨てに対応しているとは限りません。
乗り捨てできない主なケースとして、返却店舗が対象外、希望車種が対象外、対象区間ではない、希望日の車両在庫がないといった場合があります。
予約画面で希望する返却店舗が選べないときは、周辺店舗や別の車種、別のレンタカー会社に変更して検索してみましょう。
県外返却で乗り捨て料金はかかる?

県外の店舗へ返却すると、基本料金とは別に乗り捨て料金がかかることがあります。ただし、県外を走行しただけで乗り捨て料金が発生するわけではありません。
例えば愛知県で借りたレンタカーで岐阜県や三重県を観光し、最後に愛知県の出発店舗へ戻って返却する場合は、県境を越えたこと自体を理由にワンウェイ料金が加算されるものではありません。
料金が問題になるのは、出発店舗とは異なる店舗へ返却する場合です。
県外へ走ることと県外の店舗へ乗り捨てすることは分けて考えましょう。乗り捨て料金は、返却する店舗や店舗間距離、エリアなどをもとに設定されます。
一方、県内であれば必ず無料になるとも限りません。トヨタレンタカーでは、同一都道府県内でも出発店舗とは別のエリアに属する店舗へ返却すると、ワンウェイ料金が発生する場合があります。
乗り捨てが高い理由と料金の仕組み

長距離の乗り捨てが高くなりやすい理由の一つは、返却された車をレンタカー会社側で再配置する必要があるためです。
通常は出発店舗に戻ってくる車が遠く離れた店舗へ返却されると、別の店舗へ移動させる作業が必要になる場合があります。距離が長くなるほど、人件費や車両移動にかかる費用、有料道路などの負担も大きくなります。
オリックスレンタカーでは、ワンウェイ料金に店舗配回送時の一部有料道路料金が含まれていると案内されています。
ただし、県外だから一律で高くなるわけではありません。店舗間距離、レンタカー会社が設定するエリア、車両クラスなどによって料金が変わります。
例えばタイムズカーレンタルでは、軽・乗用車・ライトバンの場合、2026年8月21日時点で店舗間距離20kmまで3,300円、100kmまで11,440円、200kmまで22,880円、300kmまで34,320円という料金体系が案内されています。
| 店舗間距離 | 軽・乗用車・ライトバン |
|---|---|
| 20kmまで | 3,300円 |
| 50kmまで | 5,720円 |
| 100kmまで | 11,440円 |
| 200kmまで | 22,880円 |
| 300kmまで | 34,320円 |
| 400kmまで | 45,760円 |
掲載している金額は2026年8月21日時点の公式情報をもとにしています。料金体系は変更される可能性があるため、実際に予約するときは最新料金を確認してください。
乗り捨て料金を会社別に比較

乗り捨て料金の計算方法はレンタカー会社によって異なるため、長距離では基本料金だけを見て会社を選ばないことが重要です。
2026年8月21日時点で確認できる主要レンタカー会社の主な仕組みを比較すると、次のようになります。
| 会社 | 主な料金の考え方 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| トヨタレンタカー | 店舗・エリア・車両クラスなどで計算 | 同一都道府県・同一エリアなら無料の場合あり |
| ニッポンレンタカー | 通常地域は営業所間距離で計算 | 通常地域では20km未満無料 |
| オリックスレンタカー | 距離と車両区分で計算 | 本州・四国・九州では20km未満無料 |
| タイムズカーレンタル | 店舗間距離で計算 | 県境ではなく距離を基準に料金が決まる |
| バジェットレンタカー | 出発店舗と返却店舗を指定して確認 | 公式サイトで料金を確認できる |
ニッポンレンタカーの通常地域では、営業所間20km未満は無料で、乗用車は10kmごとに880円が基本的な計算基準とされています。ただし、九州や北海道、四国などには特例があります。
オリックスレンタカーでは、本州・四国・九州から出発する一般車両の場合、20km未満は無料、20km以上50km未満は5,500円、以降50kmごとに5,500円という料金体系が案内されています。
タイムズカーレンタルのワンウェイ料金は基本的に店舗間距離をもとに計算されます。ただし、本州・九州と四国をまたぐ場合など、一部区間では追加料金がかかります。
乗り捨てが一番安いレンタカー会社は固定ではありません。出発店舗、返却店舗、車種、利用日によって料金が変わるため、同じ条件で複数社を比較するのがおすすめです。
料金体系は改定される場合があります。また、キャンペーン、店舗、車種、利用日によって条件が変わる可能性もあります。正確な情報は予約前に各レンタカー会社の公式サイトで確認してください。
レンタカー乗り捨ての長距離・県外料金
県外への長距離乗り捨てでは、移動距離が長くなるほど追加料金が大きくなる可能性があります。ここからは、乗り捨て料金をできるだけ抑える方法や無料になる条件、実際の予約方法、北海道・沖縄などで注意したいポイントを解説します。
乗り捨てを安くする方法

乗り捨て料金を安くしたい場合は、同じ出発地と目的地で複数のレンタカー会社を比較することが基本です。同じ旅行ルートでも、会社によって料金の計算方法が異なるためです。
比較するときはレンタカーの基本料金だけでなく、乗り捨て料金、補償やオプション、高速道路料金、ガソリン代まで含めて考えましょう。
長距離レンタカーで比較したい主な費用は、基本料金+乗り捨て料金+オプション料金+高速道路料金+ガソリン代です。
また、目的地周辺に複数の返却店舗がある場合は、店舗を変えて検索するのも方法の一つです。数十km離れた店舗を選ぶことで料金区分が変わったり、別の会社ではより安い料金で利用できたりする可能性があります。
車種も確認しておきましょう。会社によっては、一般的な乗用車よりミニバン、SUV、ワゴン、トラックなどの乗り捨て料金が高く設定されています。大きな車が必要でなければ、軽自動車やコンパクトカーも候補になります。
さらに、区間限定の特別プランや期間限定キャンペーンが用意される場合があります。利用する時期が決まったら、通常料金だけでなく公式サイトのキャンペーン情報も確認してみましょう。
基本料金が安くても、乗り捨て料金を足すと別の会社より高くなることがあります。予約画面では最終金額まで確認するのがポイントです。
乗り捨て無料になる条件

乗り捨て料金が無料になる条件は会社によって異なります。短距離の店舗間移動なら無料になる会社もありますが、すべてのレンタカー会社に共通する制度ではありません。
例えばニッポンレンタカーでは、通常地域なら営業所間距離20km未満の場合は無料と案内されています。ただし、地域によって特別な料金設定があります。例えば九州内では2026年7月15日以降の新規予約から乗用車は10kmごとに1,100円となり、20km未満でも乗り捨て料金がかかります。
オリックスレンタカーでは、本州・四国・九州から出発する場合、20km未満のワンウェイ料金は一般車両、高級車・ワゴン車・商用バンとも無料とされています。
一方、タイムズカーレンタルでは通常料金の場合、軽・乗用車・ライトバンでも20kmまで3,300円と案内されているため、短距離だから必ず無料になるわけではありません。
| 会社 | 無料になる主な条件 | 注意点 |
|---|---|---|
| ニッポンレンタカー | 通常地域で20km未満 | 地域によって特例あり |
| オリックスレンタカー | 本州・四国・九州で20km未満 | 出発地域や車種によって確認が必要 |
| トヨタレンタカー | 同一都道府県・同一エリアなど | 地域や店舗によって条件が異なる |
| タイムズカーレンタル | 通常料金では20kmまで有料 | キャンペーンなどは別条件の場合あり |
無料条件だけを見るのではなく、レンタカー基本料金を含めた総額で比較することが大切です。
乗り捨ての予約方法と料金確認のポイント

乗り捨てを利用するときは、予約画面で出発店舗と返却店舗を別々に指定します。レンタカー会社や予約サイトによって表示は異なりますが、乗り捨て、ワンウェイ、別店舗返却などの項目を選択するのが一般的です。
基本的な流れは、出発する地域や店舗を選び、次に返却する地域や店舗を指定します。利用日時と車種を選んだら、ワンウェイ料金を含む料金明細を確認して予約します。
予約サイトで最初に表示されるレンタカー料金だけで判断せず、返却店舗を指定したあとの最終料金まで確認しましょう。
予約サイトによっては、最初の検索結果に表示される基本料金とは別に、乗り捨て料金が料金明細へ追加される場合があります。そのため、安いプランを見つけても、予約確定画面まで進んで総額を比較することが重要です。
予約前には、次のポイントも確認しておきましょう。
| 確認する項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 出発店舗 | 予約した店舗を間違えないため |
| 返却店舗 | 乗り捨て可能な店舗か確認するため |
| 乗り捨て料金 | 基本料金とは別に必要な場合があるため |
| 返却店舗の営業時間 | 旅行中の遅延で返却できなくなるのを防ぐため |
| 給油方法 | 満タン返しなど返却条件を確認するため |
| 車種 | 乗り捨て対象外になる車種があるため |
また、希望する返却店舗が選択できない場合は、周辺店舗へ変更する方法もあります。駅前店舗だけでなく、空港周辺や隣の市にある店舗まで範囲を広げると、乗り捨てできるプランが見つかることがあります。
乗り捨てを安く予約するには、出発地と目的地だけでなく、返却店舗を少し変えて比較するのも有効です。
北海道・沖縄の乗り捨て注意点

北海道や沖縄を含む乗り捨ては、本州内の県外移動と同じようには考えない方がよいでしょう。海を越えて車両を移動する必要があるため、会社ごとに大きな制限があります。
トヨタレンタカーでは、北海道と本州・四国・九州間、沖縄県と沖縄県以外の都道府県間ではワンウェイシステムを利用できないと案内されています。
タイムズカーレンタルでも、北海道内から北海道外または北海道外から北海道内、沖縄県内から沖縄県外または沖縄県外から沖縄県内へのワンウェイは利用できません。
一方、ニッポンレンタカーでは北海道と本州間のワンウェイについて、営業所間距離をもとにした乗り捨て料金にフェリー代などの渡航費用が加算される仕組みが案内されています。
北海道・沖縄はレンタカー会社による違いが特に大きい地域です。旅行ルートを確定する前に、利用予定会社の対象区間を確認してください。
また、離島ではワンウェイ自体を利用できない店舗もあります。島をまたぐ旅行では、レンタカーをフェリーに載せられるか事前にレンタカー会社とフェリー会社の利用条件を確認しましょう。
条件が合わない場合は、島ごとにレンタカーを借り直す方法も比較すると安心です。
返却場所を変更するときの注意点

レンタカーを借りたあとに予定が変わり、別の店舗へ返したくなることもあります。ただし、予約した返却店舗を自己判断で変更するのは避けてください。
返却先を変更すると、車両の配置や次の予約に影響する可能性があります。必ずレンタカー会社へ連絡し、変更できるか確認する必要があります。
例えばニッポンレンタカーでは、利用開始後に返却営業所を変更する場合、出発営業所の承諾が必要です。変更後の区間に応じた乗り捨て料金や、条件によっては所定の手数料が必要になる場合があります。
また、返却店舗の営業時間にも注意しましょう。長距離運転では渋滞や休憩によって予定より到着が遅れる可能性があります。営業時間外の返却に対応していない店舗もあるため、時間に余裕を持った旅程を組むことが大切です。
料金、利用条件、返却方法はレンタカー会社や店舗、予約内容によって異なります。正確な情報は各社公式サイトや予約画面をご確認ください。契約条件や補償など判断に迷う場合は、利用予定のレンタカー会社の窓口や専門スタッフへ相談してください。
長距離・県外利用の要点を確認

- 対応店舗なら長距離や県外でもレンタカーを乗り捨てできる
- ワンウェイとは出発店舗とは別の店舗へ返却するサービス
- 乗り捨ては好きな場所へ車を置いて帰る仕組みではない
- 借りる場所と返す場所が違う場合は予約時に返却店舗を指定する
- 県外を走行するだけで乗り捨て料金が発生するわけではない
- 県内の別店舗でも料金が必要になる場合がある
- 乗り捨て料金は距離やエリアや車種などで変わる
- 長距離では乗り捨て料金が数万円になる場合がある
- 基本料金だけでなく高速料金やガソリン代も含めて比較する
- 乗り捨て料金は予約画面の料金明細まで確認する
- 返却店舗を変えて検索すると料金が変わる場合がある
- 短距離なら乗り捨て無料になるレンタカー会社もある
- 北海道や沖縄は本州とは異なる利用制限がある
- 利用開始後に返却店舗を変更すると追加料金が発生する場合がある
- 予約前に最新の料金と乗り捨て条件を公式サイトで確認する



